yProcessingClub

すみません、許してください

2信号のウィグナービレ分布を求めよ(一般化)


107-108ページから解説.




yuri-processing-club.hatenablog.com

この記事ではz(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のウィグナービレ分布を求めた.

今回は一般化して,z(t)=z_1(t)+z_2(t)のウィグナービレ分布を求めてみる.

問題

z(t)=z_1(t)+z_2(t)のウィグナービレ分布を求めよ.


解法

まずSignal Kernel, Instantaneous Autocorrelation Function(IAF) K_z(t, \tau) を求める.


\begin{eqnarray*}
K_z(t, \tau)&=&z \left(t+\frac{\tau}{2} \right)z^* \left( t-\frac{\tau}{2} \right) \\
&=& \left( z_1 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) + z_2 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) \right) \left( z^*_1 \left(t-\frac{\tau}{2} \right) + z^*_2 \left(t-\frac{\tau}{2} \right) \right)\\
&=& z_1 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) z^*_1 \left(t-\frac{\tau}{2} \right) + z_2 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) z^*_2 \left(t-\frac{\tau}{2} \right)\\
&& + z_1 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) z^*_2 \left(t-\frac{\tau}{2} \right) + z_2 \left(t+\frac{\tau}{2} \right) z^*_1 \left(t-\frac{\tau}{2} \right)\\
&=& K_{z_1}(t, \tau) + K_{z_2}(t, \tau) + K_{{z_1}{z_2}}(t, \tau)  + K_{{z_2}{z_1}}(t, \tau) 
\end{eqnarray*}

この時点で K_{z_1}(t, \tau)及び K_{z_1}(t, \tau)は信号成分,K_{{z_1}{z_2}}(t, \tau)及びK_{{z_2}{z_1}}(t, \tau)はクロス成分であることが分かる.

ウィグナービレ分布W_z(t,f)K_z(t, \tau)\tau \to fフーリエ変換することで求められる.

\begin{eqnarray*}
W_z(t, f)&=& \mathcal{F}_{\tau \to f} \{ K_z(t, \tau) \}\\
&=& \mathcal{F}_{\tau \to f} \{ K_{z_1}(t, \tau) \} + \mathcal{F}_{\tau \to f} \{ K_{z_2}(t, \tau) \} \\
&&+ \mathcal{F}_{\tau \to f} \{ K_{z_1 z_2}(t, \tau) \} + \mathcal{F}_{\tau \to f} \{ K_{z_2 z_1}(t, \tau) \}\\
&=& W_{z_1}(t, f) + W_{z_2}(t, f) + W_{z_1 z_2}(t, f) + W_{z_2 z_1}(t, f)
\end{eqnarray*}


ここで終わってもいいと思うが,クロス項であるW_{z_1 z_2}(t, f)W_{z_2 z_1}(t, f)をまとめてみる.

積分\infty-\inftyを省略せずに書く.
W_{z_1 z_2}(t, f)=\int ^{\infty} _{-\infty} z_1 \left(t+\frac{\tau}{2} \right)z_2 ^* \left( t-\frac{\tau}{2} \right)\mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau
W_{z_2 z_1}(t, f)=\int ^{\infty} _{-\infty} z_2 \left(t+\frac{\tau}{2} \right)z_1 ^* \left( t-\frac{\tau}{2} \right)\mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau

次にW_{z_2 z_1}(t, f)複素共役を取ると,

\begin{eqnarray*}
[ W_{z_2 z_1}(t, f) ]^* &=& \int ^{\infty} _{-\infty} z^*_2 \left(t+\frac{\tau}{2} \right)z_1 \left( t-\frac{\tau}{2} \right)\mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau}d\tau\\
\end{eqnarray*}

\tau = - \muと置くと,積分範囲は-\infty \sim \tau \sim \inftyから\infty \sim \mu \sim -\inftyd\mu = - d\tauとなるので,

\begin{eqnarray*}
[ W_{z_2 z_1}(t, f) ]^* &=& - \int ^{-\infty} _{\infty} z^*_2 \left(t-\frac{\mu}{2} \right)z_1 \left( t+\frac{\mu}{2} \right)\mathrm{e}^{-j 2 \pi f \mu}d\mu\\
&=& \int ^{\infty} _{-\infty} z^*_2 \left(t-\frac{\mu}{2} \right)z_1 \left( t+\frac{\mu}{2} \right)\mathrm{e}^{-j 2 \pi f \mu}d\mu\\
&=& W_{z_1 z_2}(t, f)
\end{eqnarray*}

よって,
{\rm{Re}} \left( W_{z_2 z_1}(t, f) \right) = {\rm{Re} } \left( W_{z_1 z_2}(t, f) \right)
{\rm{Im}} \left( W_{z_2 z_1}(t, f) \right) = - {\rm{Im}}\left( W_{z_1 z_2}(t, f) \right)


以上より,

\begin{eqnarray*}
W_{z_1 z_2}(t, f) + W_{z_2 z_1}(t, f)&=& 2  {\rm{Re}}\left( W_{z_1 z_2}(t, f) \right)
\end{eqnarray*}



解答

z(t)=z_1(t)+z_2(t)のウィグナービレ分布は
W_z(t, f) = W_{z_1}(t, f) + W_{z_2}(t, f) +2  {\rm{Re}}\left( W_{z_1 z_2}(t, f) \right)

ウィグナービレ分布のラグとドップラーを考える

ラグ,ドップラー?

z(t)のウィグナービレ分布W_z(t, f)は以下で定義される.

W_z(t, f)=\int  K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\

K_z(t, \tau)=z\left(t+\frac{\tau}{2}\right)z^*\left(t-\frac{\tau}{2}\right)


また,次のようにも書ける.

W_z(t, f)=\int  k_z(\nu, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\

k_z(\nu, f)=Z\left(f+\frac{\nu}{2}\right)Z^*\left(f-\frac{\nu}{2}\right)

ここで\tau\nuはそれぞれラグ,ドップラーであるが,こいつら何じゃらほい?となったので,少し考察することにした.なお,分かったのは計算上確かに出てくるねってところまでで,本質的な部分はよく分からなかった.以下,ふわふわとした考察を述べる.

情報の信頼性については保証しません.



フーリエ変換の復習

まず,おさらいとしてフーリエ変換について説明する.
フーリエ変換は以下のように定義される.

S(f)=\int s(t) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f t}dt\\

時間信号s(t)周波数スペクトルS(f)である.

S(f)からs(t)を求める場合は以下に定義する逆フーリエ変換を行う.

s(t)=\int S(f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f t}df\\

f:id:Yuri-Processing-Club:20190222150235p:plain
まとめるとこんな感じ.




ウィグナービレ分布のラグを考える

f:id:Yuri-Processing-Club:20190222152955p:plain
ウィグナービレ分布は信号の周波数スペクトルの時間変化を横軸を時間,縦軸を周波数,強度を色の濃淡などで表現したものである.これを斜めに見てみる.2次元で考えると強度は色の濃淡でしか表せなかったが,斜めに見ると強度はz軸で表現でき,周波数スペクトルが見える.

ここである時間t_0における周波数スペクトルQ_0(f)を考える.
Q_0(f)=W_z(t0, f)
フーリエ変換の復習を思い出すと,周波数スペクトルを逆フーリエ変換することで,時間信号が取り出せる.この周波数スペクトルQ_0(f)を逆フーリエ変換すると時間信号的なものが取り出せそうである.ここで時間tはすでに使われているため,新たに\tauという変数を用意してみる.Q_0(f)\taufで逆フーリエ変換すると,
q_0(\tau)=\int Q_0(f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau}df
となる.この式においてtは出てきていない点に注目.tは変数であるが,固定されているわけである.

f:id:Yuri-Processing-Club:20190222150227p:plain
最後にt_0-\infty \sim \inftyで動かす(一つ一つのtに対してそれぞれ逆フーリエ変換するわけである)と,以下の式が求まる.
K_z(t, \tau)=\int W_z(t, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau}df

以上のようにして時間信号的な何かが求められ,これを表現するために使われる変数\tauがラグと呼ばれるものである.

K_z(t, \tau)z(t)instantaneous autocorrelation function(IAF)と呼ばれたりする.


f:id:Yuri-Processing-Club:20190222163601p:plain
まとめるとこんな感じ.





ウィグナービレ分布のドップラーを考える

ラグの場合はtを固定して考えた.今度はfを固定して考える.

f:id:Yuri-Processing-Club:20190222164343p:plain
またウィグナービレ分布を斜めに見てみる.

ここである周波数f_0における時間信号p_0(f)を考える.
p_0(t)=W_z(t, f_0)

この時間信号p_0(t)フーリエ変換すると周波数スペクトル的なものが取り出せそうである.ここで周波数fはすでに使われているため,新たに\nuという変数を用意してみる.p_0(t)t\nuフーリエ変換すると,
P_0(\nu)=\int p_0(f) \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t}dt

f:id:Yuri-Processing-Club:20190222150302p:plain
最後にf_0-\infty \sim \inftyで動かす(一つ一つのfに対してそれぞれフーリエ変換するわけである)と,以下の式が求まる.
k_z(\nu, f)=\int W_z(t, f) \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t}dt

以上のようにしてスペクトル的な何かが求められ,これを表現するために使われる変数\nuがドップラーと呼ばれるものである.

k_z(\nu, f)z(t)spectral correlation function(SCF)と呼ばれたりする.



f:id:Yuri-Processing-Club:20190222165304p:plain
まとめるとこんな感じ.





曖昧度関数

ウィグナービレ分布W_z(t, f)\taufで逆フーリエ変換すると,
K_z(t, \tau)=\int W_z(t, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau}df
ウィグナービレ分布W_z(t, f)t\nuフーリエ変換すると,
k_z(\nu, f)=\int W_z(t, f) \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t}dt
となった.

それではK_z(t, \tau)をさらにt\nuフーリエ変換してみよう.

\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t}dt \\
=\int \int W_z(t, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t} df dt \\
=\int \int W_z(t, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi (f \tau - \nu t)} df dt\\
=A_z(\nu, \tau)

同様に,k_z(\nu, f)\taufで逆フーリエ変換すると,

\int k_z(\nu, f) \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau}df \\
=\int \int W_z(t, f) \mathrm{e}^{-j 2 \pi \nu t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f \tau} dt df \\
=\int \int W_z(t, f) \mathrm{e}^{-j 2 \pi (\nu t - f \tau)} dt df\\
=A_z(\nu, \tau)

となり,計算の順番が違う(先にtを固定するかfを固定するかの違い)だけなので,結果は等しくなる.

ここでA_z(\nu, \tau)曖昧度関数(ambiguity function)と呼ばれる.
書籍によっては不確定性関数と呼ばれることもあるが,どっちがメジャーかは知らない.


f:id:Yuri-Processing-Club:20190222150256p:plain
まとめるとこんな感じ.



ところでambiguity functionでwikipediaを調べると出てくるが,

不確定性関数 - Wikipedia
不確定性関数(ふかくていせいかんすう、英: Ambiguity function)とは、レーダーで対象物までの距離・速度を捉えた信号を処理すると、真の距離・速度の値以外の虚像値を伴っていることを表現する関数。狭義には、距離・速度に対する事後確率の関数。 一般に、マッチドフィルタ(通常、パルス圧縮レーダ等で用いられる)の受信信号に対する影響を意味する、遅延時間とドップラー周波数の2変数関数である。

?????????????????
記事を読んでも全然意味が分からない.



私は雰囲気で信号処理をやっている.

LFM信号のウィグナー分布を求めよ



yuri-processing-club.hatenablog.com
以前の記事ではs(t)= \cos \left( 2 \pi  f_c t  \right)のウィグナー分布を求めた.
これは周波数がf_cで一定の場合であった.

今回は周波数が変調する場合を考える.




問題

s(t)=A \cos \left( 2 \pi \left( f_0 t + \frac{\alpha}{2}t^2 \right) \right)
のウィグナー分布を求めよ.





解法

Signal Kernel K_s(t,\tau)=s\left(t+\frac{\tau}{2}\right) s\left(t-\frac{\tau}{2}\right)を求める.
まずs\left(t+\frac{\tau}{2}\right)を求める.


\begin{eqnarray*}
s\left(t+\frac{\tau}{2}\right) &=& A \cos  2 \pi \left( f_0 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)  + \frac{\alpha}{2} \left( t + \frac{\tau}{2} \right) ^2 \right)\\
&=& A \cos  2 \pi \left( f_0 t + f_0 \frac{\tau}{2} + \frac{\alpha}{2}  t^2 +  \frac{\alpha}{2}  \tau t +  \frac{\alpha}{2} \frac{\tau ^2}{4} \right)\\
&=& A \cos  2 \pi \left( \left(  \frac{\alpha}{2} \frac{\tau ^2}{4} + f_0 t + \frac{\alpha}{2}  t^2 \right) + \left( f_0 \frac{\tau}{2} + \frac{\alpha}{2}  \tau t \right) \right) \\
&=& A \cos  2 \pi \left( \frac{  \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 }{2} +  \frac{ \left( f_0 + \alpha t \right) \tau }{2} \right) \\
\end{eqnarray*}

同様にして,

\begin{eqnarray*}
s\left(t-\frac{\tau}{2}\right) &=& A \cos  2 \pi \left( \frac{  \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 }{2} - \frac{ \left( f_0 + \alpha t \right) \tau }{2} \right) \\
\end{eqnarray*}

ここで三角関数の和積の定理(と言うらしい)によると

 \cos x + \cos y = 2 \cos \frac{x+y}{2} \cos \frac{x-y}{2}\\
\iff \cos \frac{x+y}{2} \cos \frac{x-y}{2} = \frac{\cos x + \cos y}{2}
これを用いて,


\begin{eqnarray*}
K_s(t,\tau)&=&s\left(t+\frac{\tau}{2}\right) s\left(t-\frac{\tau}{2}\right)\\
&=& A^2 \frac{\cos  2 \pi \left( \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right)  + \cos 2 \pi \left( f_0  + \alpha t \right)\tau}{2}\\
&=&  \frac{A^2}{2} \cos 2 \pi \left( f_0 + \alpha  t \right)\tau + \frac{A^2}{2} \cos  2 \pi \left( \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right) \\
&=&  \frac{A^2}{2} \cos 2 \pi f_i(t) \tau + \frac{A^2}{2} \cos  2 \pi \left( \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right) 
\end{eqnarray*}

ここでf_i(t)= f_0 + \alpha  tである.


よって,ウィグナー分布は,

\begin{eqnarray*}
\mathcal{W}_s (t, f) &=& \int K_s(t,\tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&=& \frac{A^2}{4} \delta \left( f - f_i(t)\right) + \frac{A^2}{4} \delta \left( f + f_i(t)\right)\\
&& +  \frac{A^2}{2} \mathcal{F} _{\tau \to f}\left[ \cos  2 \pi \left( \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right) \right]\\
\end{eqnarray*}
となり,計算終了である.

ここで \mathcal{F} _{\tau \to f}\left[ \cdot \right]\tauに関するフーリエ変換である.これ以上計算するのは今の自分の能力ではむーりぃなので,後日再挑戦する.




クロス項

 \frac{A^2}{2} \mathcal{F} _{\tau \to f}\left[ \cos  2 \pi \left( \frac{ \alpha \tau ^2}{4} + 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right) \right]はクロス項(本来信号に無い成分)である.

クロス項の形だが,おそらくだけど,\cos 2 \pi \frac{\alpha \tau^2}{4}の部分はガウス関数的なやつなので,これのフーリエ変換ガウス関数的なやつになり,\cos 2 \pi \left( 2 f_0 t + \alpha  t^2 \right)の部分も合わせて考えると,クロス項は時間変化によって形が変化するようなガウス関数的なやつになると思われる・・・?

上でも話したが,ここの計算は後日再挑戦する.

ウィグナービレ分布と曖昧度関数とクロス項抑制

クロス項とは?

(時間-周波数解析における)クロス項とは,信号が無い部分に出てしまっているスペクトルのことを指しているようである.つまりノイズである.分析結果のSN比向上のためにクロス項抑制が課題となっている.



振幅一定,周波数一定の2信号のウィグナービレ分布と曖昧度関数

yuri-processing-club.hatenablog.com
yuri-processing-club.hatenablog.com
より,

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}

ウィグナービレ分布は
W_z(t,f) = A_1^2 \delta (f-f_1) + A_2^2 \delta (f-f_2) + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \delta  \left( f - \frac{f_1+f_2}{2}\right)

曖昧度関数は
A_z(\nu, \tau) = A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \delta (\nu) + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau}  \delta (\nu)+ 2 A_1 A_2  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}  \delta \left(\nu +  \left( f_2 - f_1 \right) \right)

であった.



ウィグナービレ分布のグラフ

同信号のウィグナービレ分布は下図となる.
f:id:Yuri-Processing-Club:20181115161108p:plain
ウィグナービレ分布では,クロス項は信号と信号の間に発生することが分かる.



曖昧度関数のグラフ

曖昧度関数のグラフを描く.複素数となっていてこのままではグラフを描くのは無理なので,絶対値を取って,
A_1^2  \delta (\nu) + A_2^2  \delta (\nu)+ 2 A_1 A_2  \delta \left(\nu +  \left( f_2 - f_1 \right) \right)
のグラフを描いてみると,下のようになる.
f:id:Yuri-Processing-Club:20181116182204p:plain
曖昧度関数では,信号は原点を通り,クロス項は原点を通らないことが分かる.





Ambiguity domain and (t, f) domain

f:id:Yuri-Processing-Club:20181116181906p:plain
ウィグナービレ分布と曖昧度関数の信号とクロス項の位置関係はこんな感じ.




クロス項抑制のためには?

(t, f) domainで考えると

クロス項は信号と信号の間に発生するので,クロス項抑制のためには信号と信号の間をカットすれば良いのだが,信号が未知の場合はどれが信号か分からないのでどうすればよいのか分からない.

Ambiguity domainで考えると

クロス項は原点を通らないので,クロス項抑制のためには原点を通らない信号はカットしてしまえばよい.(または原点付近のみを残してそれ以外は捨てる)


このように,クロス項抑制においてはAmbiguity domainで処理すると良いっぽい.

なお,「(t, f) domainではクロス項抑制はどうすればよいのか分からない」と書いたが,(t, f) domainではクロス項は振動していることが分かる.よって,(t, f) domainでクロス項を抑制する場合はローパスフィルタをかけると良いっぽい.ギザギザ,シャギシャギしているのをsmoothingする.この辺の話を一般化したのがコーエンクラスだそうだが・・・?

振幅一定,周波数一定の2信号の曖昧度関数を求めよ

曖昧度関数とは?

曖昧度関数(Ambiguity function,不確定性関数)はウィグナービレ分布に似た形の式である.

A_z(\nu, \tau) =\int z\left(t+\frac{\tau}{2}\right)z^*\left(t-\frac{\tau}{2}\right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
と定義される.

また,Signal Kernel K_z(t, \tau) = z \left( t + \frac{\tau}{2} \right) z^* \left( t - \frac{\tau}{2} \right)を用いて,

A_z(\nu, \tau)=\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
とも書ける.


ウィグナービレ分布

W_z(t, f)=\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
と比較すると,
Signal Kernel K_z(t, \tau) = z \left( t + \frac{\tau}{2} \right) z^* \left( t - \frac{\tau}{2} \right)
t \to \nuで逆フーリエ変換するのが曖昧度関数
\tau \to fフーリエ変換するのがウィグナービレ分布
である.

\tau\nuはそれぞれ時間的,周波数的なナニカであり,
これらをlag(or time shift),doppler(or frequency shift)と言う.


問題

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}の曖昧度関数を求めよ.



解法

yuri-processing-club.hatenablog.com

この記事より,
z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のSignal Kernelは,
K_z(t,\tau) =  A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}



\begin{eqnarray*}
&&A_z(\nu, \tau)\\
&=&\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
&=& \int \left( A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau} \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
&=&  A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \int \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau}  \int \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
&&+ 2 A_1 A_2  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}  \int \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \nu t}dt\\
&=& A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \delta (\nu) + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau}  \delta (\nu)+ 2 A_1 A_2  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}  \delta \left(\nu +  \left( f_2 - f_1 \right) \right)\\
\end{eqnarray*}
となり計算終了である.



解答

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}の曖昧度関数は

A_z(\nu, \tau) = A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \delta (\nu) + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau}  \delta (\nu)+ 2 A_1 A_2  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}  \delta \left(\nu +  \left( f_2 - f_1 \right) \right)



曖昧度関数のグラフ

曖昧度関数のグラフを描く.複素数となっていてこのままではグラフを描くのは無理なので,絶対値を取って,
A_1^2  \delta (\nu) + A_2^2  \delta (\nu)+ 2 A_1 A_2  \delta \left(\nu +  \left( f_2 - f_1 \right) \right)
のグラフを描いてみると,下のようになる.
f:id:Yuri-Processing-Club:20181116182204p:plain

曖昧度関数では,信号は原点を通り,クロス項は原点を通らないことが分かる.

振幅一定,周波数一定の2信号のウィグナービレ分布を求めよ

ウィグナービレ分布とは?

ウィグナービレ分布は時間周波数解析手法の一つであり,

W_z(t, f)=\int z\left(t+\frac{\tau}{2}\right)z^*\left(t-\frac{\tau}{2}\right) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
と定義される.

また,Signal Kernel K_z(t, \tau) = z \left( t + \frac{\tau}{2} \right) z^* \left( t - \frac{\tau}{2} \right)と定義すると,

W_z(t, f)=\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
とも書ける.


問題

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のウィグナービレ分布を求めよ.



解法

yuri-processing-club.hatenablog.com

この記事より,
z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のSignal Kernelは,
K_z(t,\tau) =  A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}



\begin{eqnarray*}
&&W_z(t, f)\\
&=&\int K_z(t, \tau) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&=& \int \left( A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau} \right) \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&=& \int  A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau + \int  A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&&+ \int 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&=& A_1^2 \int   \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau + A_2^2 \int   \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&&+ 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \int  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f \tau}d\tau\\
&=& A_1^2 \delta (f-f_1) + A_2^2 \delta (f-f_2) + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \delta  \left( f - \frac{f_1+f_2}{2}\right)
\end{eqnarray*}
となり計算終了である.



解答

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のウィグナービレ分布は

W_z(t,f) = A_1^2 \delta (f-f_1) + A_2^2 \delta (f-f_2) + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \delta  \left( f - \frac{f_1+f_2}{2}\right)



クロス項

 A_1^2 \delta(f-f_1)及び A_2^2 \delta(f-f_2)は期待通りの項である.2 A_1 A_2 \cos \left( 2 \pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right)  \delta \left( f - \frac{f_1+f_2}{2} \right)は本来存在しないスペクトルであり,これをクロス項と言う.クロス項は2信号の中間の位置に出ると言われているが,計算結果を見ると,確かにf_1及びf_2の中間の周波数\frac{f_1+f_2}{2}の部分に発生していることが分かる.また,\cos \left( 2 \pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right)を見ると分かるが,クロス項は時間方向に周波数f_2-f_1で振動している.
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図にするとこんな感じだろう.

振幅一定,周波数一定の2信号のSignal Kernelを求めよ

Signal Kernelとは?

K_z(t, \tau) = z \left( t + \frac{\tau}{2} \right) z^* \left( t - \frac{\tau}{2} \right)
と定義され,ウィグナービレ分布などに用いられる.


問題

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のSignal Kernelを求めよ.



解法

z^*(t)= A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 t}


Signal Kernelは

\begin{eqnarray*}
K_z(t, \tau) &=& z \left( t + \frac{\tau}{2} \right) z^* \left( t - \frac{\tau}{2} \right)\\
&=& \left( A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} \right) \left( A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} \right) \\
&=&A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&& + A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&=& A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}
\end{eqnarray*}
となり,計算終了である.
さらに詳しい途中式は下で書くので,気になる方はスクロールされたし.




解答

z(t)= A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}のSignal Kernel K_z(t,\tau)
K_z(t,\tau) =  A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}




詳しい途中式


\begin{eqnarray*}
K_z(t, \tau) &=&A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&& + A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&=& A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}
\end{eqnarray*}
ここの部分は計算を省略したので,詳しく書く.
項ごとに計算する.

第1項


\begin{eqnarray*}
A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}
&=& A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} }  A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1 A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} } \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \tau}
\end{eqnarray*}

(なお,A_1 A_1 = A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t}=1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} } \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} } = \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \tau}である)

第2項

A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}は上の計算でA_1 \to A_2f_1 \to f_2とすれば後は全く同じ計算である.

\begin{eqnarray*}
A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}
&=& A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \tau}
\end{eqnarray*}


第3項


\begin{eqnarray*}
A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}&=&
A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} }  A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1 A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 t}  \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} } \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1 A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} 
\end{eqnarray*}

第4項


\begin{eqnarray*}
 A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}&=&
A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \frac{\tau}{2} }  A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1 A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 t} \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 t}  \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \frac{\tau}{2} } \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \frac{\tau}{2} }\\
&=& A_1 A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} 
\end{eqnarray*}

第3項+第4項

第3項と第4項を統合する.

A_1 A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} +A_1 A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} \\
=A_1 A_2 \ \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} \left(  \mathrm{e}^{-j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} + \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \right)\\
=A_1 A_2 \ \mathrm{e}^{j 2 \pi \frac{f_1 + f_2}{2}\tau} \left(  \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} + \mathrm{e}^{-j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} \right) \ \ \cdots (*)\\

ここでオイラーの公式 \cos \theta = \frac{\mathrm{e}^{j \theta} + \mathrm{e}^{-j \theta}}{2} \iff \mathrm{e}^{j \theta} + \mathrm{e}^{-j \theta} = 2 \cos \theta より,

\begin{eqnarray*}
\mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} + \mathrm{e}^{-j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} &=& 2 \cos \left( 2 \pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right)
\end{eqnarray*}

よって,

\begin{eqnarray*}
(*) &=& A_1 A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t} 2 \cos \left( 2 \pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right)\\
&=& 2 A_1 A_2 \cos \left( 2 \pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left(f_2 - f_1 \right)t}
\end{eqnarray*}


第1項+第2項+第3項+第4項

以上の結果から

\begin{eqnarray*}
K_z(t, \tau) &=&A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&& + A_1 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_2 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_2 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)} + A_2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2 \left( t + \frac{\tau}{2} \right)} A_1 \mathrm{e}^{-j 2 \pi f_1 \left( t - \frac{\tau}{2} \right)}\\
&=& A_1^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_1  \tau} + A_2^2 \mathrm{e}^{j 2 \pi f_2  \tau} 
 + 2 A_1 A_2 \cos \left( 2\pi \left( f_2 - f_1 \right) t \right) \mathrm{e}^{j 2 \pi \left( \frac{f_1+f_2}{2}\right) \tau}
\end{eqnarray*}
が導かれる.